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天才の普通の親父の部分「ヒッチコック」
HITCHCOCK 評価 7
 映画『ヒッチコック』鑑賞。久々の劇場鑑賞。つまらないんじゃないけどウハウハしなかった。なんかどれも中途半端に思えて。ヒッチコックの人柄と年配夫婦のラブストーリーがメインの映画だということに気づくのが遅すぎた。一瞬映る『ヒッチコック』版サイコのキャストの広告看板とかには感動した。@otomura2

 1959年。「北北西に進路を取れ」が封切られ大評判。ヒッチコック監督さっそく人々を驚かす新たな映画の題材探しを
始める。彼が注目したのは数年前に起こった殺人鬼エド・ゲインによる凄惨な殺人事件を書いた小説「サイコ」。彼を今までサポートし続けてきた映画編集者、脚本家でもあるヒッチコックの妻アルマはこの原作の映画化に不満げ。案の定映画会社ものってこない。どうしてもこの映画を撮りたいヒッチコック監督は自腹を切って撮影に挑むのだが、費用、時間、映倫、女優、妻の怪しい行動「サイコ」完成までに幾多の困難が付きまとう。



 という物語。アンソニー・ホプキンスとヘレン・ミレンの存在が良いだけに個人的にもったいない印象の映画。ヒッチコックの秘書のような役柄のトニ・コレットも地味に良い。「サイコ」出演の女優役にスカーレット・ヨハンソン(ジャネット・リー役)、ジェシカ・ビール(ヴェラ・マイルズ役)などは豪華な感じがして嬉しいけれど、本人に特別似てるとも思えずそれ以上の感動はなかったです。

 ヒッチコック監督が製作のあいまストレスかなんかで妄想してしまうエド・ゲイン登場のシーン。あれが個人的には邪魔でしようがなかった。突然物語に入り込んできてせっかくの偉人者の映画が若干胡散臭くなっている印象、それと編集もアカデミー賞を狙った映画だったのは分かりませんがこの手の映画にしてはシーンの流れが雑な気も。あと細かいところで気になっていまったのが効果音。映画内の服のすれる音、靴音、食器、家具の音など95%以上は映像のあとにシーンに合わせて足している音ですが、この映画はちょっと音が大袈裟でへたくそな感じもありましたね〜。

 だけれど筆者はヒッチコック監督の映画は数本観ている程度ですが、ヒッチコック監督の人柄、仕事ぶり、性格、「サイコ」が出来上がるまでの困難、妻アルマの貢献、などはまったく無知でしたので、この映画ではそれらがメインの映画なので、新たに知ることのできる要素もいっぱいなので、楽しみポイントもなきにしもあらずでした。

 この映画にも原作があるので、好き勝手なことはできないと思いますが、今度はもっと別の角度で、クールでコミックでコメディ、ちょっとやりすぎくらいのヒッチコック監督の映画史を描いた映画も観てみたいです。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 23:42 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
スペクタクル映画とはこのこと「十戒」
THE TEN COMMANDMENTS 評価 9
 映画『十戒』(1956)鑑賞。232分の巨作。こんな沢山の衣装着けたエキストラ観たことない、セットも豪奢。舞台的な派手でチープな装飾が目に楽しい。金掛けまくってるけど物語も壮大で音楽が雄大、記紀に忠実と言えどやっぱり映画的、ブルンナーのラムセス、バクスターのネフェルタリも良し。@otomura2

 ヘブライ人(ユダヤ人)がエジプトの奴隷だった時代。時のファラオ、セティ一世はヘブライ人のあいだで囁かれている救世主誕生の噂を危惧し、ヘブライの新生児の抹殺を命ずる。とある一人の赤子の母はやむを得ず生まれた子を籠に入れナイル川に流す。流れ着いた赤子を拾ったのは王女(ファラオの妹君)子をモーゼと名付けヘブライの子という事実を隠し我が子として育てた。
 モーゼは武勇と知恵に長けた立派な青年へと成長した。ファラオ、セティ一世もモーゼをいたく気に入り実子ラムセス以上に彼を寵愛した。セティ一世の美しき娘?ネフェルタリも彼の虜だった。しかしモーゼはあることで自らの出生の秘密を知ってしまう…。



 という始まり。始まりというか、ネタバレではないと思いますが、モーゼがいかにモーゼとなったかを描くドラマでもあるので、無論、王家のモーゼは預言者モーゼになるのですが、上記のあらすじでざっと映画の半分くらいは進んでますね。長い長いB級ホラー映画が三本観れるくらいの尺ですが、全然長く感じなかった。いや長く感じないのとは少し違うかも知れない、長いことは長いが全く退屈ではなかった。これだ。

 モーゼが神の声を聞き、そして海を縦に割ったか、という事実の真偽はさておき、いや以前にモーゼという男は実在したのか、という真偽もさておき、しかしモーゼがナイルに流され、王族に拾われ、罪を犯し、砂漠に投げ出されシナイ山で神の声を聞き、ヘブライの民を解放へ導く、という聖書にあるというエピソード、それはこの映画で再現されています。時のファラオ、セティ一世やラムセス二世、ネフェルタリなどは当時の王家の人々、事実、モーゼとラムセスやネフェルタリなどが兄弟や恋人のように関わっていたかどうかは、この映画の創作の部分かも知れませんが、そこが映画の面白いところ。



 ヘブライ人の子とは誰も知らず、時のファラオの子として成長し、ラムセスと兄弟としてしのぎを削り、美女ネフェルタリと甘いラブロマンス。モーゼを演じているチャールトン・ヘンストンも最初は王家の子として美しい装飾をまとい小奇麗な戦士として登場しています。これまでが前半。

 最近観た名作映画「イヴの総て」で主人公イヴ・ハリントンを演じたアン・バクスターのネフェルタリ、この映画を観る上で期待していた一部ですが、期待通り、美しいけど、少し危険な香りがする美女感が良かった。それとキャストで良かったのはこの映画でちょっと邪推な心を持っているファラオの子ラムセスを演じたユル・ブルンナー、王族の証し弁髪姿で、美しい顔、美しい肉体、王族らしさが漲ってました。そして登場人物が多いこの作品。見逃しませんでした、これまた最近観たヒッチコック監督の名作「レベッカ」で要注意人物メイドのダンヴァース夫人を演じていた女優(ジュディス・アンダーソン)彼女も召使いの役で登場してましたね、重要な役だけど前半でフェードアウトしますが。



 この前半。王室、王宮内や、野外では新たな神殿の建造シーンなどで埋め尽くされてますが、どのシーンもセットが大きくて圧巻。室内シーンでは、ちょっと舞台的で安っぽいというか派手だけど、それぞれエジプト的な装飾で着飾った役者の衣装、それだけじゃなく、武器や鎧、調度品、家具、卓上の小物などありとあらゆる無数の小道具、などとにかくお金が掛かっていて、目に楽しい。

 建築シーンも一部は特撮で規模が大きく見えるように細工しているけど、実際にセットとして作られている部分もでかい。なによりエキストラの数がハンパじゃない。後半部はモーゼによるイスラエルの民の救出シーンが続くが、これもエキストラの数がハンパない、現代映画のスタジアムのシーンの数万人とか、これも一応エキストラと呼ぶかもしれないが、それとは次元が違う。すべてのエキストラが衣装を着ていてそれぞれ貧しい民なりの演技をしつつ、画面内を夥しく動いている。こんな圧巻なエキストラの仕事は観たことなかったですね。



 そして後半は特撮を多用した、モーゼの見せ場のシーンへなるのですが、現代の映画なら、映像を観ててもCGやら、ワイヤーやら、セットやら、だいたい観ててどうやってシーンを作っているのか想像できそうなものですが、少し古い映画の特撮映像は意外と分からないもんですね。十の災いやモーゼの見せ場の場面などこれはどうやって撮っているだろうと思う部分も多々ありました。にほんブログ村 映画ブログへ
 
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| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 22:20 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
お色気㐂劇決定版「お熱いのがお好き」
SOME LIKE IT HOT 評価 8
 映画『お熱いのがお好き』(1959)鑑賞。定番中の定番ですいませんだけど初鑑賞。女装バンドマンの逃走劇。これはコメディ、ギャグ、コントのベーシックじゃないですか!こんな前から出来上がっていたとは。HOTで可愛いマリリン・モンローと有名曲も聞けるしギャグ担当ジャック・レモン最強。@otomura2

 禁酒法時代のシカゴ。若いバンドマンの青年ジョーとジェリーはギャングの抗争に巻き込まれ虐殺事件を目撃してしまったことから追われる身となる。二人が思いついた作戦は人員不足の女性楽団に身分を偽り女装して参加しマイアミまで逃走するというもの。うまく楽団に入団できた二人は楽団のメンバーでとびっきりチャーミングな女性シュガーと出会う。二人はシュガーにメロメロ、しかし追ってはマイアミにも迫っていた…。

 という始まり。1959年のビリー・ワイルダー監督の有名映画ですが、この時代はもうカラーで映画が作れる時代。しかしこの「お熱いのがお好き」はモノクロ映画です。でも色がないというのを忘れさせるくらい、賑やかで、ユニークで、オシャレな映画でした。マリリン・モンローは、この映画がカラーでないことを知って激怒したんだか、悲嘆したんだか、そんなエピソードがあるそうです。それ以前にマリリン・モンローは撮影にはしょっちゅう遅刻、現場にやってきても気分が乗らないときはトレーラーやら楽屋からは出てこない、なんていうことは多々あったそうです。



 だけど、そんな過酷な裏話やマリリン・モンローの我が儘態度なんて、到底想像できないくらい、楽しい映画でしたね。役者の裏話などは物語には関係ないですからね。それも微塵にも作品に感じさせない監督、役者は流石。

 カラーにしなかったのは女装したトニー・カーティス、ジャック・レモンが派手なカラフルな衣装で化粧もして、というのを色で全面に出してしまうと、少々作品が下品に見えてしまい、批判を買うからという理由みたいです。この作品は白黒で全然良いと思います。

 ところで、女装をしたスター、トニー・カーティスとジャック・レモン、体格は二人とも男のそれでゴついけど、トニー・カーティスはどこか綺麗。ジャック・レモンに関しては、主にギャグ担当なんだけど、この熱烈な弾けた演技に感激です。日本の古いコント番組とかアメリカのコメディ映画で、女装とか、一応それなりにお笑いは観ているけど、59年にジャック・レモンがもう完成させているという凄さ。



 成り済ますことによって起こる悲惨な状況、ギャグ、これもすでにビリー・ワイルダーが完成させている。三谷幸喜は古い洋画通だけど、個人的にも好きな三谷作品の中でもビリー・ワイルダーをお手本にしたような、場面はこの映画を観てたくさんあるとわかった。

 それとこの映画はなんと言ってもマリリン・モンロー。正直、いや大概の有名人がそうだと思うけど、殊にマリリン・モンローに関しては、写真や静止画だけでは、その魅力の10%も分からないということ。マリリン・モンローは歩いて、動いて、喋って、歌って、嗚呼マリリン・モンローは魅力的だと本当に分かる人だ。20中盤の一番かわいいときですね。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 23:52 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
人間を見限ってはいけない「評決」
THE VERDICT 評価 9
 映画『評決』(1982)鑑賞。シドニー・ルメット監督。また良い映画を観てしまった。50後半ポール・ニューマンの熱い演技。落ちぶれた弁護士が再び正義を取り戻し弱者を弁護する一件の裁判、長いものに巻かれた保守的な大きな敵。まだ若いシャーロット・ランプリングのミステリアスな感じも良い。@otomura2映画『評決』にて「人間を見限ってはいけない、人はときに真実に耳を貸すこともあるのです。」「no other cases, this is the case.」陪審員に向かって「but today you are the law.」良いセリフもいっぱいだった。

 ボストンで弁護士事務所を営むフランク・ギャルビン。酒浸りで落ちぶれ新聞で死亡欄を見ては葬儀へ紛れ込み遺族へ自分を売り込む始末。そんな彼に一件の依頼が来る。大病院の医療ミスにより植物状態にされた妊婦の妹夫婦からの依頼。多額の和解金による示談で解決するとギャルビンは考え案の定、協会が運営する病院から示談の話しが舞い込む。意気揚々のギャルビン。しかし被害者女性が眠る病院をあとにしたギャルビンはこれで良いのかと思い直し、裁判での真向勝負を決意する。



 という始まり。これは今まで観てきた映画の中のマイベスト入り決定。こんなお気に入り映画を観れて良かった。過去に良い映画というのは沢山ある。中でも自分が好きになれる映画もたくさんあるはず、だけどそれを見つけるまでが、単なる偶然に頼るしかないのが、映画探しの難しいところ。

 話は戻って、主演は熟年男性の魅力が芳醇に醸し出されているポール・ニューマン。最高に大人でかっこよくて、ダンディで、情けなくて、哀愁漂い良いキャラクターを演じていた。演じているというのもあるけど、当然ポール・ニューマンそのものの見た目の魅力が痺れてしまう。いや~このくらいの年齢になったらこの映画のニューマンみたいにルビーの指輪をはめたいよ。

 映画冒頭は、窓の後ろのビルはあれは完全に絵だな、どうかなこの映画、ふ~んと、そんなに興味もなく眺めていたけど、すぐにあれっと思いましたね。すごい大切、シーンが全部大切。シーンが全部重苦しい、息苦しい、弱小弁護士が大きな敵を相手に勝負を挑んだが、打つ手なし、映画を観ながらずっと心臓がギュウギュウでしたね、本当に自分にとって良い映画を観ているときは、いつも心臓がギュウギュウなんです。



 ヒロイン。という年齢ではないと思うが、今からするとかなり若いシャーロット・ランプリング。30後半か、40代くらいかな。筆者は00年代ありとあらゆる映画で登場する老婆役のシャーロット・ランプリングが好きですが、若いときの映画を観たのは初めて。今でも上品さは全開だけど、若いランプリングは美しいが、しかしどこか可愛らしい。映画の役どころはちょっと謎に満ちたクールな女。この紅一点の存在も映画に華を添えている。けどちょっと謎を残したままな感じで終わってしまったな。洋服の着こなしもオシャレだった。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 21:42 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
天国と地獄はあるのだろうか「奇蹟の輝き」
WHAT DREAMS MAY COME 評価 7
 映画『奇蹟の輝き』(1998)鑑賞。ロビン・ウィリアムス主演アカデミー視覚効果賞受賞作。美しい描写の天国へ旅立つ主人公。先立った子供たち、追ってきた愛妻は地獄へ。実際の死後の世界は誰にも分からない、死を選んだ者への仕打ちは辛い。少々重いテーマのファンタジーと割りきって楽しむべし。@otomura2

 若い頃クリスは旅行先で美しい女性アニーと出会い一目で惹かれあった二人は結婚。十年以上が経ち二人には愛する二人の子供が。しかし不慮の事故で子供たちは死んでしまう。クリスの支えで立ち直ったアニー。だが今度はクリスが事故で死んでしまった。天国へ召されたクリス。そこは生前のクリスの思い出が反映された壮麗で美しい世界だった。けれど子供、夫、家族を皆亡くしたアニーは失意の果てに自ら命を絶ってしまう…。自殺を選んだアニーはあの世の決まりで地獄へ。それを知ったクリスは全力でアニーを地獄から救おうと誓う。だが…。



 という物語。死後の世界の物語で、登場人物の家族は皆前半で死んでしまうんです。しかし悲観する映画でもなく、死後の世界の天国は素晴らしいところで、天国へ行ければみな安らいだ生活を送れるんですね、この映画では。死後の世界がどうなっているか、何かあるのか、または“無”なのか、それは誰一人分からないこと。だから悲しい話題でもあるけど、リアリティのある重い描写もあるけどあくまでファンタジーなフィクションなんですね。死後の世界があったとしても天国と地獄と別れてるとも限らないし、ましてやそう簡単に人間を善悪と分けれるとも思わないし、それ以前に人間が死んだら人間だけに都合の良い次なる世界があるというのもちょっと…と考えさせられます。

 いや、しかしそんな映画以前の死後の世界の有無どうこう、とか考えてはいけない映画です。ファンタジーですし、フィクションであって、ワンダフルな映画ですから!映画で描かれる天国の描写は本当に美しい。センスあふれた世界。ロビン・ウィリアムス演じる主人公クリスの場合は油絵の中に入ったようなカラフルな空間。あの世にいってまず最初に先に死んでしまっている愛犬が嬉しそうに抱き着いてくるなんて感動的ですね。そうあの世は久しぶりの再会の場。



 そして自ら死を選んだアニーはなんと地獄へ堕ちてしまう。このような教えのグループは現実世界昔からありますが、この作品はそれに倣っています。このことについてここで言及するのはかなり文字数が必要となるのでやめますが、それは辛いですね。ただそれとは関係なく、個人的にはCGを使った天国の描写も綺麗だったけど、セットやエキストラで見せているこの映画の地獄の場面も好きです。伊藤潤二っぽいし。

 2001年の「ハリー・ポッターと賢者の石」より二、三年前の作品ですが個人的には「ハリー・ポッター」的なファンタジー描写にも感じました。
| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 00:21 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
関わったが運の尽き「危険な情事」
FATAL ATTRACTION 評価 7
 映画『危険な情事』(1987)鑑賞。当時話題のM・ダグラスがグレン・クローズ扮する女と一夜の関係を持ったため嫉妬深く追い詰められるスリラー。娯楽であり不貞への戒めでもある。とにかくグレン・クローズの鬼気迫る演技。この手の映画でアカデミー賞6部門ノミネート。がアカデミーはやりすぎ。@otomura2

 美しい妻と可愛い娘を持ち幸せな生活を送っている弁護士のダンは仕事先のパーティーで出会ったアレックスに惹かれ一夜の情事に至る。ダンが既婚なのはアレックスは知っている。ダンも一夜だけの大人の関係と割り切っていたが、別れを告げるとアレックスは納得しない。ダンが避けても職場や自宅に何度も電話をかけてくる。自分を傷つけたり、ダンの家族にも怒りの矛先を向けアレックスの異常な凶行は次第にエスカレートしていく…。

 という物語。1987年度のアカデミー賞に作品賞、主演女優賞など計6部門ノミネート。スリラー系で後半若干ホラー系でアカデミー作品賞ノミネートとは少し珍しい気もする。アカデミー賞作品賞はちょっとやりすぎな気もするけど、正直そこまで美人だとは思わないけど、若いグレン・クローズの鬼気迫るキャラは強烈。



 マイケル・ダグラス演じる主人公は家族に何の不満もないのに出来心で浮気をしてしまい、身から出た錆、自業自得で、とんだしっぺ返しな恐怖を体験してしまい、罪のない家族まで巻き込んでしまう。浮気はいけないよってことですね。


ブラジャーしてないんでしょうか?ポロリなシーンも劇中にあり

 ベースとしては71年のクリント・イーストウッド監督の監督デビュー作「恐怖のメロディ」と同様ということで、こちら71年の「恐怖のメロディ」はなかなか評価が高いようです。今作では当時の時代を反映した独身のキャリアウーマンが仕事先で出会った男に良いように捨てられたため、もともと異常な性質を持ち得た彼女が男を独占しようと異常行動に出るというドラマです。単純にスリラーとして楽しむ娯楽映画でもあります。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 17:12 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
亡き前妻の余韻「レベッカ」
REBECCA 評価 8
 映画『レベッカ』(1940)鑑賞。言わずと知れたヒッチコック作品。大富豪と結婚した若い女、今は亡き前妻レベッカの言い知れぬ影が彼女を苦しめる。美男美女の夫婦、豪奢な屋敷、敵意剥き出しのメイド、明かされる真相。これが1940年の映画なんて。ダンヴァース夫人、マンダレー@otomura2

 親のいないマリアンはヴァン・ホッパー夫人の付き人としてモンテカルロのホテルへやってきていた。そこで出会ったイギリスの大金持ちマキシムに恋をしたマリアンはマキシムに気に入られプロポーズを受ける。マキシムの前妻は1年前のヨットの事故で亡くなっていたのだ。噂では前妻レベッカは絶世の美女だったという。身分の低いマリアンと名家の跡取りマキシムは彼の実家の屋敷マンダレーで夫婦生活を始める。しかしマキシムは妻に関わる話題には口を閉ざし、メイドからもよそよそしい扱いを受ける。



 という始まり。タイトルが良い。最近、旧作映画を立て続けに観てますが、ただ適当に漁っている訳ではなく、アメリカまたはイギリス映画で、スターが出てて、名作、傑作だと言われていて、サスペンス絡み、そして何よりタイトルが気に入った作品だけに限って鑑賞しています。タイトルはやっぱり重要ですよ。内容がおもしろくてもタイトルとかポスター、パッケージに興味が持てなかったらまず手にも取りませんからね。ちなみに最近鑑賞した「幌馬車」、「ガス燈」などは完全にタイトルで選んでいます。

 旧作の傑作ばかり観ていると新作への興味が薄れてくるからある意味危険です。観終わったあとの満足感があります。

 しかしアルフレッド・ヒッチコックの映画「レベッカ」は数年前からずっと観たかった作品。ヒッチコック、アメリカ渡米第一弾作品ということでやっと鑑賞しました。
 


 上のポスターの絵はなんかちょっとだけ違う気もしますが、劇中名前の出ない玉の輿の主人公のマリアンを演じるジョーン・フォンテイン、名家の御曹司マキシムを演じるローレンス・オリヴィエ、この二人がまず美男美女でお似合いですね。昔の映画は最近観た「ガス燈」、「情婦」もそうだけどサスペンスな映画だけど恋愛の場面はとってもロマンチックに描かれてますよね。

 この二人の次に強烈なインパクトを残すキャラが大邸宅マンダレーで働くメイドの長ダンヴァース夫人。この人の不気味な存在感、不気味な表情、これがレベッカを語る上で欠かせない要素ですね。

 映画には回想シーンも何も一切登場しない前妻レベッカ、誰もが讃える美貌の持ち主、しかし登場しない、死んでしまった人間の余韻と影響だけが主人公にまとわりつく恐怖の演出、素晴らしいです。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 21:21 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ミステリ映画の最高傑作「情婦」
WITNESS FOR THE PROSECUTION 評価 10
  映画『情婦』(1957)鑑賞。すこぶる面白い。アガサ・クリスティ原作ビリー・ワイルダー監督。殺人容疑をかけられた男の弁護。アガサ作品だけあり物語の最後には素晴らしいデザートが用意されている。容疑者の妻マレーネ・ディートリッヒの美しさ。ただ邦題は小説の「検察側の証人」のほうがしっくりくる傑作。@otomura2

 金持ちの未亡人の婦人が何者かに殺された。容疑者とされたのは殺害の当日、直前まで婦人宅にいたという元軍人の職のない男。男は婦人が殺されたと思われる時刻には帰宅しており妻もそれを証明できると言う。しかし手には刃物でできた傷があり妻以外の目撃証言もなく限りなく不利だった。そこで男の弁護を任されたのが老齢で病気持ち、しかし凄腕の法廷弁護士。裁判では男に不利な証言をする者ばかり、しかし聡明で鋭い男の弁護士は男を助けるため知恵を絞る。しかし法廷二日目。証言台に登場したのは男のアリバイを証言していた男の妻だった。そして妻は証言台で男にとって信じられない証言をする…。



 これは観ていない人にはかなり楽しみをそぐことになるので、これ以上のあらすじなどは到底言えない。アガサ・クリスティ様様。そして監督ビリー・ワイルダーの巧みなシーンの見せ方。弁護士役チャールズ・ロートン、容疑者役・タイロン・パワー、そのドイツ人妻マレーネ・ディートリッヒの存在、演技、どれをとっても良い。殺人事件の裁判だけれど、いかにもドロドロとはしてなく、コミカルな演出が丁度良く挿入されていて、小気味よく。おもしろい映画という言葉がぴったし。この当時はそこまでピチピチに若くはないとは思うけどマレーネ・ディートリッヒはスタイ良く美しく、顔の造形も単にハリウッド系の美人というか、ドイツ人ですが、キリっとしてて個性的で良いですね。



 映画の末には、この映画を観ていない人のためにも結末は他言しないでくださいのテロップがあり、昔からこのテロップはあるんだね、と感動。

 まくしたてられる検察側、弁護側のやり取り、有能な弁護士、証言で次第に明らかになる謎。そしてデザート。ミステリー映画の傑作ですね。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 20:44 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
三船敏郎が男前すぎる「羅生門」
RASHOMON 評価 10
 映画『羅生門』(1950)鑑賞。黒澤明監督の映画で一番観たかった作品だけど今回が初。これで黒澤映画は5本目。三船敏郎のスターオーラが尋常じゃない。こんなカッコいい男を観たことがない。京マチ子も良い!演出が良いのか!?この時代でこんなに無駄なくスタイリッシュな映像。狂鬼の沙汰よ。@otomura2

 大雨。くたびれた羅生門の楼の下で男と坊主が途方に暮れていた。雨宿りの男がどうしたと尋ねると途方に暮れていた男が語り始めた。山中で男の死体を発見した。賊はすぐに検非違使に捕えられたがなぜ男を殺したかという賊の証言と、殺された男のそばにいた妻の証言とがまったく違っていた。そこで今度は霊媒師を呼び死んだ男の口から事件の真相を語らせたが、これも二人の証言とは異なっていた。検非違使の吟味をすべて見ていた死体を発見した男はこんなに恐ろしいことはないと途方に暮れる…。

 という物語。芥川龍之介の小説「藪の中」を黒澤明が映画化。映画題である「羅生門」についても少しだけ触れられる。64年にはアメリカでリメイクされ「暴行」という作品になっている。「羅生門」はヴェネチア国際映画祭グランプリを受賞している。



 人が一人殺され、第三者のいない中、当人たちの証言が手掛かりの中、その当人三人の意見がまったく違う。このミステリーをそれぞれの言い分を回想シーンで三度再演される。真実はどうだったのか…。しかし作品的には、真実がどうだったかというのはさほど重要ではない、当事者三名のプライド、嘘、欲、恥、複雑な人間模様がゆえ、食い違う真実、人間の心の醜さ、美しさを描いた作品。

 そして映像、山中を駆け回る三船敏郎演じる多襄丸、その滑走シーン、この当時で!リアルなまでのチャンバラシーン。現代時代劇とはまったく違う。今テレビで見るようなチャンバラは美しい殺陣がはめられ、きっちり鮮やかに見せているが、この映画はまったく違う。美しくなんかない。これが命のやりとり、人が醜さなどを気にせず真剣になる、我を捨てて死にもの狂いに動く、これが良かった。



 そして最後になりましたが一番良かったのは俳優の演技ですね。三船敏郎と京マチ子、この二人の演技が最高。近年の日本の映画や、ドラマでこんなに情熱的で鬼気迫る、白熱した演技を観ることはなかなかない。

 やっぱりなんと言っても三船敏郎、めちゃくちゃカッコよかった。大袈裟だけど、今まで観た映像作品で日本海外含め、一番カッコいいと思った俳優かも知れない。「七人の侍」以外、三船敏郎の作品は観てませんが、羅生門は若くて、かといって渋くて、ハンサムで、だけど山賊だから野蛮で下劣で、豪快で、あの笑い声、映画の中でなんどもある三船敏郎の豪快の笑い、びっくりしました。よく三船敏郎は本物のスターだ、という意見を聞きますが、本物のスターって、三船敏郎のことを言うんですね。たまげました。多襄丸が三船敏郎じゃなかったら、多少映画の評価も違ってきたと思います。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 20:43 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
精神的虐待GASLIGHTING「ガス燈」
GASLIGHT 評価 9
 映画『ガス燈』(1944)鑑賞。なんと言ってもこのタイトルが良いじゃないですか。アカデミー作品賞ノミ&女優賞イングリッド・バーグマン受賞。妻を精神的に追い詰め屋敷から出さない夫。バーグマンの喜怒哀楽に満ちた演技、完成度の高いシナリオ、超若いアンジェラ・ランズベリーも観れて大満足。@otomura2

 ロンドン・ソーントン街で育ったポーラ。育ての親でもある美しい名歌手の叔母が何者かに殺害され、悲しみを抱いたままポーラはイタリアで歌を学ぶ。新天地で出会った男性グレゴリーに恋をし、悲しみを忘れるポーラ。二人は結婚し、ロンドンで暮らしたいというグレゴリーの夢を叶えるため、空き家となっていた叔母の屋敷のあるソーントン街へ舞い戻ってくる。忌まわしい記憶が蘇る屋敷。暮らし初めて暫くすると、物忘れが多くなったと夫に指摘される。それは次第にエスカレートし、ポーラは自分はおかしくなってしまったのかと夫の指示で自宅へ籠るようになる…。



 という始まり。夫からの贈り物を無くしてしまったり、知らぬ間に家具を移動させていたり、自分では正常のつもりだが、夫やメイドからはポーラの奇行を指摘され、徐々に精神を病んでいく女性の姿をイングリッド・バーグマンが好演。そして美しい。ネタバレにはならないと思いますが、ポーラは本当に心の病なのか、それとも夫グレゴリーが妻に異常があるように仕向けているのか中盤はこの駆け引き。シャルル・ボワイエ演じる夫がいかにも怪しく、妻ポーラを精神的に追い詰める演技、演出がじわじわときます。

 またタイトルの「ガス燈」というのが時代感もあり、シンプルで良い感じのタイトルです。原題もGaslightとそのまま。この時代は外の街灯も、部屋の中の灯りもガス燈を多用していたんですね。この電気にはない、ガスの微妙な排出量による、ユラメキが作品の不気味さをさらに引き立てていますね。この映画から精神的虐待を意味するGaslightingという言葉ができたそうです。



 それと「ナイル殺人事件」や「クリスタル殺人事件」で老婦人役のアンジェラ・ランズベリーがメイドの役で登場しますが、数十年若い姿を観れて感激です。役柄も良い味出してて良かったです。おばさんになったイングリッド・バーグマンは「オリエント急行殺人事件」で観れました。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 13:23 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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