CHATROOM 評価 7
日本から中田秀夫監督を招いて撮影されたイギリスホラー「チャットルーム」を観賞。中田秀夫監督のchatroomなるホラー映画が作られる観てみたいなーと思っていたら日本でも2010年に公開されていたんですね。
最近レンタル開始となり知りました。主演は「キック・アス」のアーロン・ジョンソン。ヒロインの美形の女の子エヴァはどこかで観たことのある顔だな、と思って観賞しておりましたが、同じくイギリスホラーの「28週後...」でメインを演じているイモージェン・プーツという女優でした。「28週後...」のときも美形でちょっと気になっていましたが、ハリウッド映画にはあまり出演がなく、専らイギリス映画に出ているようですね、「センチュリオン」にも出演していたようです。アーロン・ジョンソンは「キック・アス」の冴えない青年のイメージとは打って変わって、この作品では美形で、ちょっと邪悪な男を演じています。
過去に家庭内で問題を起こしカウンセリングなども受けていた青年ウィリアム。コンピューターに関して知識は豊富で、ハッキングなどもこなす。彼はチャットルームサイトで、話題は未定だが自分の部屋を開設する。そこへ偶然ひょっこりやってきた4人の男女、ジム、エヴァ、モー、エミリー。嫌いな人は誰?あなたの抱えている問題は?見ず知らずの若者たちはとりとめもないが少し陰湿な会話でかりそめだが打ち解けていく。現実世界では誰もが些細な現代の若者らしい悩みを持ち、明るい実生活を送っている者はいない、ときたまウィリアムの部屋に来ては愚痴などを話す彼らだったが、次第に亀裂が生まれる。
という物語。今やあたり前になったネット世界の物語をジャパニーズホラーを何本も監督してきた中田秀夫監督が陰鬱に描写します。そしてウィリアムが立ち上げたチャットルームやそのほかのチャットルーム、インターネット世界で会話をするシーンをコンピューター画面ではなく、あたかもその場でみなが会話をしているような、本物の部屋のセットで撮影し、映像を盛り上げています。
チャットルーム内のセットはチャット部屋の内容に合わせ、個性豊かに変化し、部屋では動画を流すことも。巨大ホテルのようなそれぞれの部屋をつなぐ廊下のセットもなかなか凝っています。そこにはウィリアムたち5人意外にも沢山のネットの住人が存在している、という演出もあります。
評価はあまり高くない映画なのでしょうか、個人的にもこの陰鬱さは、なかなか誰かにおすすめする、というような映画ではなかったけど、個人的にはちょっと高めの7点。風邪気味での観賞だったからか、自分も映画の登場人物どうよう、心が病んでいるのか、自分の中の陰鬱な感情が増幅するような陰鬱さを持った映画でした。
中田秀夫監督による海外ホラーですが、アメリカンホラーによくあるような、呪いなどの原因で次々に若者たちが無残な死を遂げる、という映画ではありません。
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