オススメ度 ★★★★☆(3・5)
微妙な映画、現代的には“微妙”=“良くない”という風に聞こえますが、そうではなくて、とても微妙でデリケートな映画でした。なぜ観たかと言えば、アカデミー賞作品賞にノミネートされていること、
ヘレン・ミレンという人が主演女優賞を獲得していること、と、エリザベス女王が
ウェルッシュ・コーギーを飼っているからです。
ダイアナ元皇太子妃には特別な感情はありません。
■1997年8月31日、チャールズ皇太子と離婚し一民間人となったダイアナ元皇太子妃、彼女の乗っていた車がパリのトンネルでパパラッチを避けるためだったのか、交通事故を起こし亡くなった、生前から国内外で絶大の人気を博していたダイアナの死でイギリス国内な悲しみに包まれる、しかしすでに彼女は民間人になっている、ということを理由にエリザベス女王は一切のコメントを表さなかった、いままでになく、国民が王室に対し不信感と怒りを表し、王室の必要性さえも疑う者も出てきた、そんな危機を察知した当時首相になりたてだったトニー・ブレアが国民と女王とのあいだに入り、なんとか災厄の事態だけは避けようと奮闘する。
王室の存在や国のトップを大統領ではなく首相と呼ぶところなど、わりと日本と体制が似通っているイギリス、ダイアナ元皇太子妃は日本でも人気があったし、
パパラッチということばも流行ったし、そのパパラッチのダイアナ元皇太子妃の隠し撮り写真もワイドショーを賑わせていた、アフリカでボランティアなんかもしていたと思います。その彼女が交通事故で死に、もとより不仲と噂されていたこともあり、
エリザベス女王にかなりの非難が浴びせられるという場面もありますが、曖昧な記憶ですが、日本ではどちらかというと事故を起こしたパパラッチそのものを非難していたと思います、むしろその対応のほうが正しいと思うのですが、エリザベス女王がそのことについてなんのコメントもしないということで国民が怒っています、当時の報道映像をかなり使っていて、合わせると全部で15分くらいあるんじゃないかというほど多様しています、少しだけ当時の出来事のハイライトを観ているような印象です。
そして微妙だなと思う要因の一つで、エリザベス女王、
ブレア首相、など実在し、現在も普通に職に就いている人物を映画に登場しているので、本人が観たとしたら、何か不審な点はないのだろうかと危惧してしまいます、とくにエリザベス女王を演じたヘレン・ミレンは、女王そのもので、映画を観ているあいだは彼女こそが女王だと、疑いもないほどなりきっていますが、ダイアナとの不仲を匂わせる台詞や場面も登場するので、本人はどう思うのだろうと考えてしまいます。実際、エリザベス女王もブレア首相も、主演女優賞受賞に関してお祝いの言葉を贈っているそうです…。
現代の世では王室も皇室も世襲で生まれたときから自動的に、王室の人間は王室の人間と、一般人とは明らかに対象的な生活を送ることになっていますが、役割としてもまず“象徴”であって、そのほかに大きな役割はなくなっていますが、実際のところ必要性を問えば、確かに謎ですが、ダイアナ元妃が亡くなったときの国民の行動は少し常軌を逸しているのかも知れません。トニー・ブレア役のマイケル・シーンも良かったです。
2006アカデミー賞主演女優賞ノミネート作品
クィーン(ヘレン・ミレン)
ボルベール<帰郷>(ペネロペ・クルス)
あるスキャンダルの覚え書き(ジュディ・デンチ)
プラダを着た悪魔(メリル・ストリープ)
リトル・チルドレン(ケイト・ウィンスレット)
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