オススメ度 ★★★★☆(3・8)
「23という数字に翻弄される主人公の物語。」
R−15指定のサスペンス、
ジム・キャリーにしてはシリアスな映画ですが、結局はジム・キャリーの魅力そのまま。
■動物管理局に勤め毎日退屈な仕事の日々を送る平凡な男、ウォルター・スパロウ。誕生日の2月3日、犬がゴミをあさっているとの通報を受け現地に行くがその犬を取り逃がしてしまい、妻のアガサとの待ち合わせに遅れてしまう…、そのためアガサは近くの古本屋で時間を潰し、そこである一冊の本に興味を抱く。偶然見つけた“ナンバー23”と書かれたその本をアガサはウォルターにプレゼントする、そして彼がその本を読み始めると小説の中の登場人物が限りなく自分の人生と酷似していることに気づき、やがて本に記された23という数字が持つ奇妙な謎に取り憑かれていくのであった…。
ジュリアス・シーザーの暗殺時の刺し傷「23」ラテン語の文字数「23」ヒトの染色体の数は「23」また人間の性を決定する遺伝子は「23番目」血液が体を巡る時間は「23秒」古代エジプト歴は7月23日から始まり、シェイクスピアの生まれた日、死んだ日はともに23日、など23という数字に関連づけられた
23エニグマなるものは例として数挙げられるそうです…、はっきりいってこれは偶然で、なんの意味もない数字だと思いますし、映画の中でも説明している通り、探せばいくらでも23に関連づけられます。例えば、タイタニック号が沈没した日「1912年4月15日」を「1+9+1+2+4+1+5」と足すと23になります。歴史的出来事は無数に存在し、それを都合の良い数字に関連付けるのは難しくはありません。ただ、この映画は「23という数字は悪魔の数字なのだ」という映画ではないんです。この偶然座った椅子の番号、街で見かけた看板、名前の文字数、などすべてを23に関連づけ、23という数字に取り憑かれた男の映画なのです。その哀れでユニークなストーリーを楽しむのです。そんな男をジム・キャリーが熱演しています。徐々におかしくなっていくテンションはさすがジム・キャリーと云った感じでした。そしてジム演ずるウォルターの妻のアガサを演じているのが、
サイドウェイ、
今宵、フィッツジェラルド劇場での
ヴァージニア・マドセン。この二人とその他の数人のキャストは、【現実世界での配役】【小説の中の登場人物】と似た境遇のキャラクターを一人二役で演じており、登場人物の役どころは同じでも、性格や髪型、衣装などまるっきり違っているので面白かったです。
劇中のジム・キャリー演じるウォルターのセリフで「運命なんてない、選択があるだけだ。大切なのはどれだけ重要な選択をしたか」みたいなセリフがあるのですが、それが妙に頭に残りました。意外と深い言葉です。卵とニワトリどちらが先か、みたいな…、人間一人一人の運命が決まっているとしたら少し悲しいことです、でもみな自分は自らの意思で人生を選択しているつもりでも、実はそれも運命によって決まっているとしたら…、それでも自らの意思で選択していると思いたいですね。
監督 ジョエル・シューマカー
(オペラ座の怪人、ヴェリニカ・ゲリン、9デイズ、フォーン・ブース)
キャスト ジム・キャリー、ヴァージニア・マドセン、ローガン・ラーマン、ダニー・ヒューストン、リン・コリンズ、ローナ・ミトラ、ミシェル・アーサー
アメリカ(2007)原題 THE NUMBER 23
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