映画感想blog　瞼のスクリーン　

HAPPY FLIGHT 評価 7
　これは適材適所ですね。こんなことを言うと失礼かも知れないけど、売れている俳優を使いまくる、旬な役者を並べるのではなく、役柄に見合った役者さんをチョイスしている。だから、とってもこんな人、実際に働いてそう、という妙なリアリティがこみ上げます。綾瀬はるか、田辺誠一、主演の二人の頑張りを置いて語りますと、先輩キャプテンの時任三郎、ベテランCAの寺島しのぶが適材適所、綾瀬はるかの母を演じる木野花、管制塔で働く宮田早苗が適材適所、そのほか、田山涼成、ベンガル、笹野高史、田中哲司、みんな適材適所、好きな女優、吹石一恵、田畑智子の存在も良かった。
　キャビンアテンダント、機長、管制塔、整備、空港スタッフ、の飛行機や飛行場に関わる多くの職種の人たちが、それぞれ、自分の仕事を日々こなし、ときには違う部署の者と対立したり、でも目的はただ一つ、お客様のために働くだけ、飛行場に関わらず、あらゆる職種でも成り立つ、この身近で、誰にでも当てはまる、日常的な物語が、地味な感動を誘います。それと普段は見ること、知ることのない、飛行場運営の裏側が少し垣間見れ、トリビア的な楽しみ方もできます。映画館運営と少しだけ似ているところもありました。
　「ウォーター・ボーイズ」も「スウィング・ガールズ」も好きな映画です。この監督の日常的で、どこかハリウッド映画?を感じさせる雰囲気が好きです。そして人と人が団結してなにかをやり遂げたりする表現も、さわやかで感動を誘うのですが、少しだけハッピーフライトは登場人物や役職が多すぎるだけあって、103分という手ごろな上映時間の中ではちょっと全体的に描き切れてない感じを受けてしまった部分がありましたが、最近の邦画映画の中ではとても好きな映画です。

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