JOYEUX NOEL 評価 8
“1914年、12月24日。第一次世界大戦の最中、フランス北部の戦地で起こった出来事。ドイツ軍の侵攻に押されているフランス軍がスコットランド軍の援軍とともに粘り強く耐えている、ある一画の激戦地。フランス軍、ドイツ軍、スコットランド軍がそれぞれ塹壕を掘り基地を構えている距離は数十メートル。どこの軍も最前線での戦闘で心も体も疲れていた。そんなときドイツ軍側の元テノール歌手の男が鎮まりかえったイブの夜、歌を歌ったことから、スコットランド軍がバグパイプで伴奏を付けると、敵味方を含めた大合唱がはじまったのだった。”
というとても反戦的で理想的で、平和に溢れた戦争クリスマス映画が「戦場のアリア」です。原題は“JOYEUX NOEL”フランス語でメリークリスマスという意味の言葉で、アメリカなど英語圏でのタイトルはそのまま“MERRY CHRISTMAS”という一見パッケージや日本タイトルからは分かりづらいけど、正真正銘のクリスマス映画なのです。
映画の中でオペラ歌手を演じているのはドイツ人女優のダイアン・クルーガー。「ナショナル・トレジャー」シリーズや「トロイ」などハリウッドのメジャー作品にも出演している彼女がメインで登場しているので、フランス映画ながらどこかハリウッド的なメジャーな風も感じます。ただ歌を歌っているシーンは吹き替えなのでしょうか、彼女自身が歌っているようにはなぜか思えませんでした。
その他のドイツ軍、フランス軍、スコットランド軍の軍人たち、将校たち、の演技っぷりも見応えありで、当然使用言語はドイツ語、フランス語、英語が混在し、ある一つの国の目線から戦争を見るのではなく、三国それぞれの目線から戦争を表現していて、ヨーロッパ合作映画らしい、膨らみのある映画でした。
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