HACHIKO: A Dog's Story 評価 7
日本人なら誰でも知ってる犬、秋田犬のハチ。主人亡き後も駅前で主人の帰りを待ち続けたという逸話も有名。もしかしたら多少美化された部分もあるのかも知れないけど、犬が主人を好きになる気持ちに嘘はない。そして主人を懸命に待つ犬がいた、という日本の実話の映画化をハリウッドでリチャード・ギア主演でリメイクしたのがこの「HACHI 約束の犬」である。ハチが可愛かったのは言うまでもないですね。
アメリカでの公開は12月。むしろクリスマス・ムービー的な展開なんだけど、日本はどうしてもハチにちなんで8月8日に公開したかったのか、ポケモン、ハリポタ、NARUTO、サマーウォーズなど劇場が荒れ狂う真夏公開なんですね、こんな映画館が盛況な時期に感動系映画のHACHIにお客さんが入っていただけることを祈ります。
リチャード・ギア氏、「Shall we dance?」に続き日本映画にリメイク出演ですが、監督は「ギルバード・グレイプ」「サイダーハウス・ルール」「ショコラ」「シッピング・ニュース」
「アン・フィニッシュ・ライフ」「カサノバ」など人間ドラマが得意なラッセ・ハラストレム。この監督の映画、どれも好きです。「HACHI 約束の犬」でも人間ドラマありでラッセ・ハラストレムだから切ない感じの映画に出来上がったのかは分かりませんが、正直、監督はラッセじゃなくても良かったのでは?という思いもよぎりました。ただとてもシンプルなんですね、余計な話とか演出はくっつけない、だから93分という短い上映時間に出来たんだと思うけど、犬をハチをメインにした映画にしたかったとリチャード・ギアが語っている通り、ハチ主役でハチの純粋さが全面に出ている映画でしたね。筆者的には明らかなお涙頂戴映画は観ていられなくなるのですが、HACHIはちょっと違いますね。犬は純粋で無垢なので犬の行動に嘘はないんですよね、お腹が減ったら催促するし、留守番してて主人が帰ってきたら飛びついたり。だから感動出来る。ちょっと涙出ましたよ、最後。
リチャード・ギア氏の他の出演者はギア氏の奥さん役にジョーン・アレン、ついこの前
「デス・レース」で拝見したばかりなのであまりの役の違いに感銘。娘役も
「ディスタービア」のヒロイン役だった女の子サラ・ローマー。そしてギア氏の日系人の友人役にアメリカで活躍している日系俳優ケリー・ヒロユキ・タガワさん。ケリー・タガワが出演したり、冒頭に日本の寺が映ったり、ハチ公の物語は日本が由来です。と大々的に言っている感じで、日本の感動実話が世界の人に知れ渡りなんだか誇らしい気分にもなれます。
そして今回残念なことに吹き替え版での鑑賞だったのですが、吹き替え版はちょっと哀しいですね。ギア氏の声を担当したソフトバンクのカイくんの声もやってらっしゃる北大路欣也さんは良かったです。ですが、ジョーン・アレンの声、真矢みきさん、高島彩アナ、柴田理恵さん、の声が声の出演者が誰だか知らなかったにも関わらず、声を聞いただけで誰の声か瞬時で分かってしまうほど、ご本人すぎて、気になって若干物語に入りこめませんでした。あと何でもかんでもフジテレビ開局50周年記念作品にしてしまうのもいかがなものかと。
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