12 評価 10
1957年のアメリカ映画「十二人の怒れる男」のリメイク。名作として知られているアメリカのオリジナル版ですが、筆者は観たことがありません。このリメイク版で初めて作品を観ました。2007年度の
アカデミー賞の外国語映画賞の5作品にノミネートされた映画ですが、米国の名作映画のリメイクということで、受賞までは行きませんでしたが、個人的には「ヒトラーの贋札」以上に作品の底から湧いてくるパワーと作品の素晴らしさを感じました。上映時間は160分ですが、全然長く無い!。
ロシアでも以前から採用されている陪審員制度。無作為に集められた一般市民が裁判のあと別室で容疑者の有罪、無罪のジャッジを討議し決定する。このとき評決は全員一致が条件。160分という上映時間はその殆どが集まった12人のロシアの親父たちの論議のシーンに限ります。殺人の容疑で捕まった少年の裁判。少年の有罪は誰の目からも明らかだった。こんな簡単な審議はないと半分無関心で話し合いを始める親父たち、しかし最初の多数決。有罪票11人に対し、無罪票を挙げた者が1人いた。当然ブーイングの嵐。目撃者もいて、物的証拠もある、どうしてお前は無罪に入れるんだ?俺たちはこれから用事があるんだよ。理由は“私も有罪に入れてしまったら審議は終了しあの子は終身刑になる、もっと話し合うべきだ。”ただそれだけのことだった。たったそれだけのことだったが、時間が経つにつれて状況が少しだけ変わった、無罪票がもう一つ増えたのだった…。
そんな興奮的な物語です。え?え?どうなってくの?なんで?なんで?なぜ?なぜ?親父たちはときに冷静に、ときに喚き散らし、自分の意見を相手にぶつける、それは自分のためなのか、投獄中の少年のためなのか…。ここに集まったお互い他人の陪審員を演じた12人の俳優たちのパワーがすごい。160分間の真剣論議を全て聞いたあと…最後の結末を観たあとの瞬間。良い物を観た。そう思いました。
Amazon 12人の怒れる男 [DVD] 19%OFF タイトルがアラビア数字だけの映画
「13」13人の集団ロシアン・ルーレット。
「21」カードの数字を21に近づけるブラック・ジャックをテーマにした映画、邦題は…?。「24」映画じゃないけどご存じ24時間リアルタイムサスペンスドラマ。「54」ニューヨークに実在したディスコ“スタジオ54”のライアン・フィリップ主演映画。
「300」300人のスパルタの戦士を描いた映画。
「1408」心霊現象が起こるホテルの部屋の番号。「2012」2009年公開のジョン・キューザック主演映画。