EL ORFANATO 評価 9
こんなに恐ろしい“だるまさんがころんだ”を初めて観ました。
映画館で鑑賞したかったけど上映期間中に観れなかった1本。レンタル開始からも観ようかどうか迷っていたけど本当に観て良かった。
原題はスペイン語で“孤児院”。その昔、孤児としてその孤児院で育った少女ラウラが里親が見つかったあと30年後結婚し再び空家となっていた元孤児院だった屋敷に越してきて夫、息子とともに幸せに暮らすが、息子が突然いなくなる事件が起こり…。というはじまりの映画。
「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロが制作したスペイン・メキシコ映画。ヨーロッパ各国でヒットしアメリカでも公開され評価の高い映画。「永遠のこどもたち」というタイトルだとそんなにホラーホラーしてないのかな、恐いの嫌いだけど私も観れるかな、と誤解してしまう方もいると思いますが、コレは完全にホラー映画です。
アメリカではリメイク版の計画もあるようですが、同じくスペイン映画の「REC」も
「クアランティン」としてリメイクしましたがアジア映画に関わらずハリウッドはなんでもリメイクしようとしますね。アジア映画の場合は文化とか人種とか景色とか言語がまったく違うのでリメイクしたい気持ちは分かるけどヨーロッパ映画をもリメイクしようとするのはちょっと疑問も感じます。
ただ1つ思うのは、この映画はスペイン語なので、ハリウッドとしては英語の作品を作りたいと思ったのかも知れないけど、このオリジナル版は映像、ロケーション、俳優含めすでに高いレベルに達している映画なのでリメイク作品を作っても同等もしくはそれ以下の中途半端な映画しかできないかもと思いました。
海岸にある元孤児院の屋敷が建築的に美しい、ヨーロッパの片田舎という状況が輪を掛けて美を強調。小屋、ベッド、鍵、鍵穴、建物全てが美しいと思いました。それに英語も良いけど、スペイン語が状況にすごいマッチしてますし、役者も良いですね。主人公の女性ラウラもそうだけど、脇を固める老婦人たち。それとラウラの息子シモンも可愛い。
屋敷や周囲、ラウラの周りで不思議なことが連続する物語ですが、結末も謎の招待も上手だと思いました。
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