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スペクタクル映画とはこのこと「十戒」
THE TEN COMMANDMENTS 評価 9
 映画『十戒』(1956)鑑賞。232分の巨作。こんな沢山の衣装着けたエキストラ観たことない、セットも豪奢。舞台的な派手でチープな装飾が目に楽しい。金掛けまくってるけど物語も壮大で音楽が雄大、記紀に忠実と言えどやっぱり映画的、ブルンナーのラムセス、バクスターのネフェルタリも良し。@otomura2

 ヘブライ人(ユダヤ人)がエジプトの奴隷だった時代。時のファラオ、セティ一世はヘブライ人のあいだで囁かれている救世主誕生の噂を危惧し、ヘブライの新生児の抹殺を命ずる。とある一人の赤子の母はやむを得ず生まれた子を籠に入れナイル川に流す。流れ着いた赤子を拾ったのは王女(ファラオの妹君)子をモーゼと名付けヘブライの子という事実を隠し我が子として育てた。
 モーゼは武勇と知恵に長けた立派な青年へと成長した。ファラオ、セティ一世もモーゼをいたく気に入り実子ラムセス以上に彼を寵愛した。セティ一世の美しき娘?ネフェルタリも彼の虜だった。しかしモーゼはあることで自らの出生の秘密を知ってしまう…。



 という始まり。始まりというか、ネタバレではないと思いますが、モーゼがいかにモーゼとなったかを描くドラマでもあるので、無論、王家のモーゼは預言者モーゼになるのですが、上記のあらすじでざっと映画の半分くらいは進んでますね。長い長いB級ホラー映画が三本観れるくらいの尺ですが、全然長く感じなかった。いや長く感じないのとは少し違うかも知れない、長いことは長いが全く退屈ではなかった。これだ。

 モーゼが神の声を聞き、そして海を縦に割ったか、という事実の真偽はさておき、いや以前にモーゼという男は実在したのか、という真偽もさておき、しかしモーゼがナイルに流され、王族に拾われ、罪を犯し、砂漠に投げ出されシナイ山で神の声を聞き、ヘブライの民を解放へ導く、という聖書にあるというエピソード、それはこの映画で再現されています。時のファラオ、セティ一世やラムセス二世、ネフェルタリなどは当時の王家の人々、事実、モーゼとラムセスやネフェルタリなどが兄弟や恋人のように関わっていたかどうかは、この映画の創作の部分かも知れませんが、そこが映画の面白いところ。



 ヘブライ人の子とは誰も知らず、時のファラオの子として成長し、ラムセスと兄弟としてしのぎを削り、美女ネフェルタリと甘いラブロマンス。モーゼを演じているチャールトン・ヘンストンも最初は王家の子として美しい装飾をまとい小奇麗な戦士として登場しています。これまでが前半。

 最近観た名作映画「イヴの総て」で主人公イヴ・ハリントンを演じたアン・バクスターのネフェルタリ、この映画を観る上で期待していた一部ですが、期待通り、美しいけど、少し危険な香りがする美女感が良かった。それとキャストで良かったのはこの映画でちょっと邪推な心を持っているファラオの子ラムセスを演じたユル・ブルンナー、王族の証し弁髪姿で、美しい顔、美しい肉体、王族らしさが漲ってました。そして登場人物が多いこの作品。見逃しませんでした、これまた最近観たヒッチコック監督の名作「レベッカ」で要注意人物メイドのダンヴァース夫人を演じていた女優(ジュディス・アンダーソン)彼女も召使いの役で登場してましたね、重要な役だけど前半でフェードアウトしますが。



 この前半。王室、王宮内や、野外では新たな神殿の建造シーンなどで埋め尽くされてますが、どのシーンもセットが大きくて圧巻。室内シーンでは、ちょっと舞台的で安っぽいというか派手だけど、それぞれエジプト的な装飾で着飾った役者の衣装、それだけじゃなく、武器や鎧、調度品、家具、卓上の小物などありとあらゆる無数の小道具、などとにかくお金が掛かっていて、目に楽しい。

 建築シーンも一部は特撮で規模が大きく見えるように細工しているけど、実際にセットとして作られている部分もでかい。なによりエキストラの数がハンパじゃない。後半部はモーゼによるイスラエルの民の救出シーンが続くが、これもエキストラの数がハンパない、現代映画のスタジアムのシーンの数万人とか、これも一応エキストラと呼ぶかもしれないが、それとは次元が違う。すべてのエキストラが衣装を着ていてそれぞれ貧しい民なりの演技をしつつ、画面内を夥しく動いている。こんな圧巻なエキストラの仕事は観たことなかったですね。



 そして後半は特撮を多用した、モーゼの見せ場のシーンへなるのですが、現代の映画なら、映像を観ててもCGやら、ワイヤーやら、セットやら、だいたい観ててどうやってシーンを作っているのか想像できそうなものですが、少し古い映画の特撮映像は意外と分からないもんですね。十の災いやモーゼの見せ場の場面などこれはどうやって撮っているだろうと思う部分も多々ありました。にほんブログ村 映画ブログへ
 
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| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 22:20 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
ケインの叛乱「デストラップ 死の罠」
DEATHTRAP 評価 7
 映画『デストラップ 死の罠』(1982)鑑賞。シドニー・ルメット監督。同監督の傑作『評決』と同じ年の映画。マイケル・ケイン演じる落ち目のスリラー作家が才能ある青年を招き殺害して盗作しようと計画するが…。という出だしから二転三転観客を騙す。後半より前半のどんでん返しにやられた。@otomura2

 ミステリー専門の劇作家シドニー・ブリュール。過去にはヒットを飛ばし評価された彼も今や落ち目。そんな彼の元に彼の授業を習っていたという教え子の作品が届く。非の打ちどころがない傑作。ブリュールは若き作家の卵を自宅へ招き、口を封じて作品を自分のものとして発表しようという恐ろしい計画を妻マイラに語る。おののくマイラ、教え子のアンダーソンがやってきてもそわそわしてならない、そしてブリュールは遂に計画を実行しようとする…が…。

 という始まり。シドニー・ルメット監督の同じ年の作品「評決」はアカデミー賞作品賞にもノミネート。シリアス系の作品に対しこちらはハラハラドキドキのサスペンス系。拳銃マークのルービックキューブが描かれたポスターもまさに80年代ミステリーという感じでワクワク感が滲んでいるので魅力的。



 筆者もこの映画を借りる前、上記のようなあらすじだけ見て、おもしろそうだし、ミステリーが楽しめそうだし、シドニー・ルメットだし、観てみたいな、というそんな感じでしたが、この粗筋はほんの序の口でしたね。序の口というよりすでに見る側を騙している。

 主演の作家を演じているマイケル・ケインは好きな俳優ですが、この作品も、他の中年以降のマイケル・ケイン作品同様、物腰柔らかいジェントルメンな感じがぴったしの役柄、そんな彼も計画の歯車が狂い、取り乱していきます。

 そしてもう一人のキーパーソン。それはブリュールに殺意を抱かれているとは知らず、恩師のもとへ作品の批評を聞きにやってくる長身の青年。役者はクリストファー・リーヴ。映画に登場して、随分、長身でハンサムな作家の卵がやってきたな、なんて思ったら、同じ頃、人気作品「スーパーマン」でクラーク・ケントを演じていた俳優だった。まさしくもう一人のキーパーソンですが、華のある彼の存在もこの作品の魅力の一部ですね。ブーツの穿き方がカッコ良かった。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:エンタメ系 | 20:27 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
お色気㐂劇決定版「お熱いのがお好き」
SOME LIKE IT HOT 評価 8
 映画『お熱いのがお好き』(1959)鑑賞。定番中の定番ですいませんだけど初鑑賞。女装バンドマンの逃走劇。これはコメディ、ギャグ、コントのベーシックじゃないですか!こんな前から出来上がっていたとは。HOTで可愛いマリリン・モンローと有名曲も聞けるしギャグ担当ジャック・レモン最強。@otomura2

 禁酒法時代のシカゴ。若いバンドマンの青年ジョーとジェリーはギャングの抗争に巻き込まれ虐殺事件を目撃してしまったことから追われる身となる。二人が思いついた作戦は人員不足の女性楽団に身分を偽り女装して参加しマイアミまで逃走するというもの。うまく楽団に入団できた二人は楽団のメンバーでとびっきりチャーミングな女性シュガーと出会う。二人はシュガーにメロメロ、しかし追ってはマイアミにも迫っていた…。

 という始まり。1959年のビリー・ワイルダー監督の有名映画ですが、この時代はもうカラーで映画が作れる時代。しかしこの「お熱いのがお好き」はモノクロ映画です。でも色がないというのを忘れさせるくらい、賑やかで、ユニークで、オシャレな映画でした。マリリン・モンローは、この映画がカラーでないことを知って激怒したんだか、悲嘆したんだか、そんなエピソードがあるそうです。それ以前にマリリン・モンローは撮影にはしょっちゅう遅刻、現場にやってきても気分が乗らないときはトレーラーやら楽屋からは出てこない、なんていうことは多々あったそうです。



 だけど、そんな過酷な裏話やマリリン・モンローの我が儘態度なんて、到底想像できないくらい、楽しい映画でしたね。役者の裏話などは物語には関係ないですからね。それも微塵にも作品に感じさせない監督、役者は流石。

 カラーにしなかったのは女装したトニー・カーティス、ジャック・レモンが派手なカラフルな衣装で化粧もして、というのを色で全面に出してしまうと、少々作品が下品に見えてしまい、批判を買うからという理由みたいです。この作品は白黒で全然良いと思います。

 ところで、女装をしたスター、トニー・カーティスとジャック・レモン、体格は二人とも男のそれでゴついけど、トニー・カーティスはどこか綺麗。ジャック・レモンに関しては、主にギャグ担当なんだけど、この熱烈な弾けた演技に感激です。日本の古いコント番組とかアメリカのコメディ映画で、女装とか、一応それなりにお笑いは観ているけど、59年にジャック・レモンがもう完成させているという凄さ。



 成り済ますことによって起こる悲惨な状況、ギャグ、これもすでにビリー・ワイルダーが完成させている。三谷幸喜は古い洋画通だけど、個人的にも好きな三谷作品の中でもビリー・ワイルダーをお手本にしたような、場面はこの映画を観てたくさんあるとわかった。

 それとこの映画はなんと言ってもマリリン・モンロー。正直、いや大概の有名人がそうだと思うけど、殊にマリリン・モンローに関しては、写真や静止画だけでは、その魅力の10%も分からないということ。マリリン・モンローは歩いて、動いて、喋って、歌って、嗚呼マリリン・モンローは魅力的だと本当に分かる人だ。20中盤の一番かわいいときですね。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 23:52 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
人間を見限ってはいけない「評決」
THE VERDICT 評価 9
 映画『評決』(1982)鑑賞。シドニー・ルメット監督。また良い映画を観てしまった。50後半ポール・ニューマンの熱い演技。落ちぶれた弁護士が再び正義を取り戻し弱者を弁護する一件の裁判、長いものに巻かれた保守的な大きな敵。まだ若いシャーロット・ランプリングのミステリアスな感じも良い。@otomura2映画『評決』にて「人間を見限ってはいけない、人はときに真実に耳を貸すこともあるのです。」「no other cases, this is the case.」陪審員に向かって「but today you are the law.」良いセリフもいっぱいだった。

 ボストンで弁護士事務所を営むフランク・ギャルビン。酒浸りで落ちぶれ新聞で死亡欄を見ては葬儀へ紛れ込み遺族へ自分を売り込む始末。そんな彼に一件の依頼が来る。大病院の医療ミスにより植物状態にされた妊婦の妹夫婦からの依頼。多額の和解金による示談で解決するとギャルビンは考え案の定、協会が運営する病院から示談の話しが舞い込む。意気揚々のギャルビン。しかし被害者女性が眠る病院をあとにしたギャルビンはこれで良いのかと思い直し、裁判での真向勝負を決意する。



 という始まり。これは今まで観てきた映画の中のマイベスト入り決定。こんなお気に入り映画を観れて良かった。過去に良い映画というのは沢山ある。中でも自分が好きになれる映画もたくさんあるはず、だけどそれを見つけるまでが、単なる偶然に頼るしかないのが、映画探しの難しいところ。

 話は戻って、主演は熟年男性の魅力が芳醇に醸し出されているポール・ニューマン。最高に大人でかっこよくて、ダンディで、情けなくて、哀愁漂い良いキャラクターを演じていた。演じているというのもあるけど、当然ポール・ニューマンそのものの見た目の魅力が痺れてしまう。いや~このくらいの年齢になったらこの映画のニューマンみたいにルビーの指輪をはめたいよ。

 映画冒頭は、窓の後ろのビルはあれは完全に絵だな、どうかなこの映画、ふ~んと、そんなに興味もなく眺めていたけど、すぐにあれっと思いましたね。すごい大切、シーンが全部大切。シーンが全部重苦しい、息苦しい、弱小弁護士が大きな敵を相手に勝負を挑んだが、打つ手なし、映画を観ながらずっと心臓がギュウギュウでしたね、本当に自分にとって良い映画を観ているときは、いつも心臓がギュウギュウなんです。



 ヒロイン。という年齢ではないと思うが、今からするとかなり若いシャーロット・ランプリング。30後半か、40代くらいかな。筆者は00年代ありとあらゆる映画で登場する老婆役のシャーロット・ランプリングが好きですが、若いときの映画を観たのは初めて。今でも上品さは全開だけど、若いランプリングは美しいが、しかしどこか可愛らしい。映画の役どころはちょっと謎に満ちたクールな女。この紅一点の存在も映画に華を添えている。けどちょっと謎を残したままな感じで終わってしまったな。洋服の着こなしもオシャレだった。にほんブログ村 映画ブログへ

amazon 評決 [DVD]
| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 21:42 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
禁忌「ペット・セメタリー」
PET SEMATARY 評価 6
 映画『ペット・セメタリー』(1989)鑑賞。S・キング原作。キングの奥様が小説の発表を拒んだという。死んだ愛猫が呪いのパワースポットで蘇生してしまった邪悪を備えて。それは禁忌。しかしそれは布石で次は愛する息子が他界。父親のとった行動は…。確かに恐ろしいストーリーだったよ。@otomura2

 田舎に越してきた若い夫婦。息子と娘が一人づつ。のどかな場所だが家と家のあいだに大きな道路があり、ペットや子供から目を離さないようにと隣家の老人は注意する。そして老人は裏手の森にあるペット霊園を案内する。ある日一家の愛猫が案の定車に轢かれて死んでしまった。老人が勧める古き民族が呪いで使っていた祭壇に猫を埋めると猫が蘇った。町では禁忌とされていた行い。だが今度は愛する息子が死んでしまう…。悲嘆に暮れる父がとった行動は当然…。



 という物語。スティーヴン・キングの邪悪なまじない系の物語。「ときには死のほうが良い」という老人のセリフ。老人が祭壇の場所を男に教えなければ良かったのだが、なぜか老人は前半、悪いほうへ悪いほうへ主人公を導く、しかし後半は主人公をとめる側に急転。ただ蘇るのではなく当然邪悪な形で蘇る訳ですが、わが子を失った男には関係ない。

 映画はこんなゾンビがわしゃわしゃ出てくるわけではなく、猫の死という布石があり、そして次に我が子、という本題に入り、この禁忌を犯したなら一体どんな災いが起こるのかというのを、この一件の事件で描くので、この結末にたどり着くまでがじわじわと長い。それが逆に良いところだと思うけど。パニック系のホラーではなく、つねに薄気味悪い映画です。だからクライマックスはそれなりに見応えがある。強烈なインパクトのあるラスト。よくあんな小さい子にあんな演技をさせたな、と思うくらい。

 牧師さんの役でスティーヴン・キング本人もちらっと登場。今作は脚本もスティーヴン・キング。にほんブログ村 映画ブログへオリジナルのタイトルは子供が書いた霊園の看板がSEMETARYでなくSEMATARYとスペルを間違えているので「ペット・セマタリー」が正しい。

amazon ペット・セメタリー [DVD]
| 鑑賞:ホラー系 | 18:04 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
這いずりまわる怪談「クリープショー」
CREEPSHOW 評価 6
 スティーヴン・キング原作の映画作品を連続で鑑賞したので以前鑑賞したけど感想を書いてなかった「クリープショー」の感想も投稿。2年かそれ以上前ですね。観たのは。

 1982年。ジョージ・A・ロメロ監督、スティーヴン・キング脚本。の最強タッグ。5篇からなるオムニバス・ホラー。こちら「クリープショー」もリメイク企画が囁かれていますね。たぶんリメイクと言っても物語は別に考えたものになるのだと思いますが。1987年には「クリープショー2」も公開。

 第一話「父の日」。生前横暴だった父親の命日を毎年祝う一家。父を殺したのは今は酒浸りの婆さんの娘。しかし突然墓からゾンビとなった父親が蘇り一家を襲う。

 第二話「ジョディ・ベリルの孤独な死」。農夫ジョディを演じているのはスティーヴン・キング本人。ちょっと変な奴で畑に隕石が突然降ってきて興味本位でそれを自宅に持ち帰る、するとジョディの体に得体の知れない植物のようなものが生える、そしてその植物はみるみる家を侵食し…。という話。伊藤潤二の短編漫画「黴」と似てます。映画のほうが先だと思いますが。


スティーヴン・キング

 第三話「押し寄せる波」。金持ちの男が妻を寝取られ復讐。妻と男を浜辺に頭だけだし埋める。潮が満ち二人は絶命。しかし夜中に溺死した二人が金持ちの男の邸宅へやってくる。

 第四話「箱」。妻に尻に敷かれれている大学教授。ある日地下で謎の箱を発見。中には強暴な怪物が、男はこれを使って妻を亡き者にしようと考える。

 第五話「奴らは群がり寄ってくる」。奴らとはゴキブリ。潔癖症の男は大のゴキブリ嫌い、見つけたものならそく殺虫。しかし停電によりセキュリティが甘くなり、潔癖空間にどんどん虫が湧く。この作品の虫、これは作り物とかではなく、本物をしかも大量に使っているので、かなり目に毒です。



 全体的にどれも話の内容はシンプル。ジョージ・A・ロメロのグロテスクな映像を拝む、と言った感じです。ポスターが洒落てますね。それと映画の冒頭とラストは少年が登場するミニストーリーで締めくくっています。にほんブログ村 映画ブログへ
 
amazon クリープショー [DVD]
| 鑑賞:ホラー系 | 17:41 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
狂愛者の変「ミザリー」
MISERY 評価 7
 映画『ミザリー』(1990)鑑賞。S・キング原作の有名作品だけど初鑑賞。人気作家が雪深い町で事故り、助けたのは小説の大ファンの危険な女。寝たきりの男。どんな分野も究極まで突き詰めたファンは恐ろしい、作家本人までも否定する。確か自身の体験から着想を得たとか。キャシー・ベイツ猛演。@otomura2

 ベストセラー小説「ミザリー」シリーズの著者ポール・シェルダンは自身のヒット作に嫌気がさし新作執筆のため雪深い田舎の宿へ向かう。途中スリップで車は横転。死を悟ったポールは偶然通りかかった看護師の女性に助けられる。目を覚ますとポールはベッドの上。彼女はポールのことを知っていた。「私はあなたのナンバー1のファンよ、あなたを助けられて感激だわ」と話す。そして丁度「ミザリー」シリーズの新刊が書店で発売。さっそくそれを手に入れた彼女は驚愕。こんな結末は許せないとポールに対する態度が一変する。



 という物語。この映画で、狂女を演じたキャシー・ベイツはアカデミー賞主演女優賞受賞。このころ映画はそれほど出ていなかったようで、おもにブロードウェイなど舞台で活躍していたそう。この映画の危ない女性アニーは、いわゆる変わり者で、どこか純真無垢で、ポールの小説「ミザリー」シリーズを全巻集め崇拝している。少女のように天真爛漫に有頂天に振る舞えば、突然、癇癪を起こし、汚い言葉でまくしたてる。こんなキャラをキャシー・ベイツが見事にそのビジュアルも手伝って具現化。



 あとは主人公ポールが怪我のため身動き困難な状況で、この危険なところからいかに脱出するかで、物語を繋いでいる。これだけだと映画としては少しシンプルになりすぎるので、小説にはないキャラクターとして、地元の老保安官とその妻のちょっと愉快なコンビが登場し、場を賑わせている。

 さらに出番は少ないが、ポールが書いた小説「ミザリー」の出版社の社長的な役どころで往年のスター、ローレン・バコールも登場で映画に箔を付けている。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:ホラー系 | 16:45 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
決して買ってはいけない「ニードフル・シングス」
NEEDFUL THINGS 評価 7
 映画『ニードフル・シングス』(1993)鑑賞。S・キング原作。田舎町キャッスルロックに突如骨董店が開店。そこは客が必要とするものが手に入る。そのかわり買った者にはある代償が。オリジナリティにぶっ富んだホラー。エド・ハリスのナイスガイぶり!温和な町が地獄と化す。性善説性悪説。@otomura2

 ニューイングランドの田舎町キャッスルロック。のどかな町にリーランド・ゴーントという初老の紳士がやってきて骨董店を開業する。店名はニードフル・シングス。小さな町では新しい店はすぐに知れ渡った。中に入った客はごく一般的な古道具店の内装が目に入る。しかしなぜか客が心の底から欲しいと思うニードフル・シングがあるのだ。早速購入する客。値段は安い、しかし買った者は代わりに店主リーランドの頼みを一つ聞くという条件が…。



 という始まり。最初にプロ野球のレアなトレカを買った少年は町の変わり者の女性の家にいたずらをする、次の客はまた別の住人に特定のいやがらせなどを…一見のどかで平穏に見えた町や住人、しかしリラーンドのお願いのせいで、亀裂や誤解を生み、さらにはそれがどんどんエスカレートしていき、みるみる町は混乱へ、という流れが絶妙なホラー・ドラマ。ニードフル・シングスの店主を演じている初老の紳士マックス・フォン・シドーがジェントルメンと冷徹さを持ち備えており、正体不明のキャラが良いですね。それと主人公、町の警官を演じている今よりもちろん若いエド・ハリスがカッコよろしい。

 小説を読んでいないのでなんとも言えないけど、この作品で充分だけどもっとリーランドの仕掛けた罠が絶妙に複雑に絡まっていたらもっと大興奮でした。いやしかしなかなか凡人には発想できない、一風変わったホラーストーリーはさすがスティーブン・キングですね。



 物欲の罠、誰かが家にいやがらせをした、動機はない、それは当然、リーランドに頼まれただけだから、すると被害者は別の犯人を想像する、それは日頃ちょっと気に食わないと思っている人間、日常生活で生じる人間同士の軋轢がどんどん連鎖するそんな物語。悪魔絡みの作品だけど、真の恐怖とは目に見えないものでなく、人間同士の心の中にある、というのが同じくキング原作の映画「ミスト」とも被ります。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:ホラー系 | 00:25 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
怪我人生産工場「マングラー」
THE MANGLER 評価 5
 映画『マングラー』(1995)鑑賞。S・キング原作トビー・フーパー監督。洗濯工場の圧搾機に悪魔がのりうつり人を喰らう。暗いシーンが多くて目が疲れた。そしてやはりマングラー(圧搾機)は自由には動けない。監督は原作をかなり無視しているらしい。まずまずだけどこういう怪しい町の設定好き。@otomura2

 ニューイングランドの小さな町にあるブルーリボン洗濯工場。がめつい社長の元働く従業員たち。ある日、大きなシーツの圧搾機の前で手を切ってしまった少女、その血が圧搾機にもかかり、呪われた圧搾機は血の味を知る。そして一人の婦人が圧搾機に手を持っていかれ、機械に押しつぶされ絶命する。社長の息がかかる役所はこれを工場の過失とはせず、次の日も営業は続いた。しかしこの事件を境に圧搾機を操作するものの事故が頻発する。不審に思った地元の刑事は単独でことの真相を調査するが…。

 という始まり。ことの真相それは圧搾機、通称マングラーに悪魔が宿り、血に飢えたマングラーが機械に近づくものを巻き込むというものですが、これは観客には最初から分かっていること、というよりそういう内容の映画が気になって鑑賞したのですが、これはスティーブン・キングの短編集の一篇「人間圧搾機」の映画化。監督は「悪魔のいけにえ」のトビー・フーパー。工場の社長役は「エルム街の悪夢」のフレディ役ロバート・イングランド。しかし監督はかなり原作からオリジナリティを加えてこの映画を製作したそうです。



 ただし町の秘密はそれだけではない。スティーブン・キングらしいですね。閉鎖的な田舎町で起こる怪奇とそれにまつわる町の歴史。

 でもこの映画の場合、文頭でも書きましたが、暗いシーンが殆ど、お昼の場面は、最初の工場の紹介から被害者が出るまで。それと最後。あとはずっと夜で、ライトもあまり使ってないので、正直見にくい。物語も上映分短い割に間延びした会話のシーン、しかも夜で、が多いので内容の割にサクサクした感じがないので、なんだか個人的には物足りないですね~。

 それと被害者はさほど多くはないのですが、圧搾機に潰されてしまうという映画なので、グロテスクな作り物は結構グロテスクです。「マングラー2」、「スライサー」と続編があるようですが、私はこの一作目だけで結構!。マングラーのデザインはなかなかオシャレ。にほんブログ村 映画ブログへ

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| 鑑賞:ホラー系 | 00:23 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
天国と地獄はあるのだろうか「奇蹟の輝き」
WHAT DREAMS MAY COME 評価 7
 映画『奇蹟の輝き』(1998)鑑賞。ロビン・ウィリアムス主演アカデミー視覚効果賞受賞作。美しい描写の天国へ旅立つ主人公。先立った子供たち、追ってきた愛妻は地獄へ。実際の死後の世界は誰にも分からない、死を選んだ者への仕打ちは辛い。少々重いテーマのファンタジーと割りきって楽しむべし。@otomura2

 若い頃クリスは旅行先で美しい女性アニーと出会い一目で惹かれあった二人は結婚。十年以上が経ち二人には愛する二人の子供が。しかし不慮の事故で子供たちは死んでしまう。クリスの支えで立ち直ったアニー。だが今度はクリスが事故で死んでしまった。天国へ召されたクリス。そこは生前のクリスの思い出が反映された壮麗で美しい世界だった。けれど子供、夫、家族を皆亡くしたアニーは失意の果てに自ら命を絶ってしまう…。自殺を選んだアニーはあの世の決まりで地獄へ。それを知ったクリスは全力でアニーを地獄から救おうと誓う。だが…。



 という物語。死後の世界の物語で、登場人物の家族は皆前半で死んでしまうんです。しかし悲観する映画でもなく、死後の世界の天国は素晴らしいところで、天国へ行ければみな安らいだ生活を送れるんですね、この映画では。死後の世界がどうなっているか、何かあるのか、または“無”なのか、それは誰一人分からないこと。だから悲しい話題でもあるけど、リアリティのある重い描写もあるけどあくまでファンタジーなフィクションなんですね。死後の世界があったとしても天国と地獄と別れてるとも限らないし、ましてやそう簡単に人間を善悪と分けれるとも思わないし、それ以前に人間が死んだら人間だけに都合の良い次なる世界があるというのもちょっと…と考えさせられます。

 いや、しかしそんな映画以前の死後の世界の有無どうこう、とか考えてはいけない映画です。ファンタジーですし、フィクションであって、ワンダフルな映画ですから!映画で描かれる天国の描写は本当に美しい。センスあふれた世界。ロビン・ウィリアムス演じる主人公クリスの場合は油絵の中に入ったようなカラフルな空間。あの世にいってまず最初に先に死んでしまっている愛犬が嬉しそうに抱き着いてくるなんて感動的ですね。そうあの世は久しぶりの再会の場。



 そして自ら死を選んだアニーはなんと地獄へ堕ちてしまう。このような教えのグループは現実世界昔からありますが、この作品はそれに倣っています。このことについてここで言及するのはかなり文字数が必要となるのでやめますが、それは辛いですね。ただそれとは関係なく、個人的にはCGを使った天国の描写も綺麗だったけど、セットやエキストラで見せているこの映画の地獄の場面も好きです。伊藤潤二っぽいし。

 2001年の「ハリー・ポッターと賢者の石」より二、三年前の作品ですが個人的には「ハリー・ポッター」的なファンタジー描写にも感じました。
| 鑑賞:アカデミー・ドラマ系 | 00:21 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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